ライトノベル 我が家のお稲荷さま。A レビュー

タイトル 我が家のお稲荷さま。A
著者 柴村仁
イラスト 放電映像
出版 電撃
発売日 2004年7月


執筆者:jade 評価:
今回は全三章で構成されているのですが二章で話が一旦解決したように見せて三章でどんでん返しを見せるという展開が二転三転する内容。300P超の長い作品ですが最後まで飽きることなく楽しめました。設定が非常にシリーズ向きだったので1巻よりも良くなるとは思っていたのですが予想以上に面白くなっていましたね。

1巻でも登場キャラの魅力の一端を垣間見ることが出来ていたのですが、2巻になって性格付けが固まるとともにキャラが動き始めてさらに魅力が増した感じ。
特に、弟に比べて影が薄かった昇が他者との交渉において思わずニヤリとするような狡猾さを発揮したり、空幻よりも力が劣るため存在意義が皆無だったコウが生足を晒して艶かしい色気を醸し出したり(笑)と1巻ではあまり目立たなかったこの二人が今回非常に印象に残る活躍をしたのでより物語に厚みが出た印象を受けます。
また、前回あまりイイ印象を与えなかった(というかむしろ不快感を与えた)恵比寿がことごとく損な役回りを引き受ける羽目になるのも溜飲が下がり、個人的には高ポイント(笑
キャラをメインにした作品は数あれど、これといったイベントもなく、キャラ同士の会話だけでここまで面白さを感じさせる小説はあまり見られないですね。このまま電撃の看板となる長寿作品になりそうな気がします。

1巻に比べると泣きの要素は薄れましたが、それでも心温まるエピソードを組み込むことは忘れずにいるため、読み終わってからの余韻が心地よく、爽快感が残る作品に仕上がっています。
個人的にはラブコメ部分でお気に入り。今回も思考の迷路に迷い込み、報われなさを発揮している佐倉の姿が悲哀を感じさせて溜まりません♪
ライトノベルにありがちなキャラ萌えや戦闘が売りの作品ではないので女性にも受け入れられる作品だと思います。


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